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脳梁の働きを良くして、語彙力や文章力を上げるスクリプト

催眠スクリプト
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ある人が「自分はもっと思ったことをスラスラと文章に書きたいんです!」と仰ったのですが、その方はいつも自分の中で何か熱いものが渦巻いていても、いざ文章にしようと思うと何も言葉が浮かんで来ないらしいのです。

だから、自分には語彙力がないと思っていたり、言語化する能力が低いと思っていたのですが、もしかしたらそれは右脳と左脳の連結が上手くいってなかったからかもしれません。

そんなことを考えていると、その人は手元にメジャーを取り出して、なんとなくビーッ!とメモリを引っ張り出していきます。

そして、そのメジャーは金属製で硬く、まっすぐな直線を測るのに適しているのですが、彼は本当はビニール製のくにゃくにゃと曲がるメジャーが好きで、でもどちらも真っ白い光沢のあるところに黒い線や数字が書かれていて、そのメモリを1つずつ数えるのが好きなんです。

そうやって、メモリの数を数えていると、誰かに「わざわざ1つずつ数えなくても、数字を見れば早いじゃん!」と言われて、その人は金属製のメジャーを指で無理やりぐにぐに曲げてビヨーンと音を立てたりしたんです。

だから、彼にアドバイスした人はそれを見て何を思ったのか何も思わなかったのか、それ以上、彼に何も言わずに去っていったので、彼は再び金属製のメジャーを指でビヨビヨと折り曲げたりして、その硬さを感じているのです。

すると、メジャーの硬さや冷たさ、その真っ白くてつるつるしているところが、彼が通っていた小学校の廊下とそっくりだと気づいて、彼は忘れ物を取りに帰った、あの消灯された小学校の廊下の暗さを思い出したんです。

そして、そこには、職員室の向こうのほうにぼんやりと緑のライトが天井からぶら下がって光っているのが見えて、それが非常階段を知らせる電灯だと分かると、その蛍光灯がジジジジジ…と鳴っている音や、その周りで虫が飛び交っている音が聞こえてきます。

それから、彼の教室は1階だったので、薄暗い教室をあの感情を感じながら歩いていると、冷たくて白い廊下の冷たさを上履きの下に感じられるようだったのです。

そして、忘れ物の下敷きを教室の自分の机の中から取り出すと安心して、下駄箱から玄関を出ると、空には夕焼け空が広がっていて、空の下のほうが濃い赤のようなオレンジのような色に染まっていたんです。

だから、より一層夏の蒸し暑い空気を肌に感じられるようで、校庭の土をジャリジャリと運動靴で踏みながら、日が完全に沈む前に家に帰ろうと急ぎ足になります。

そうやって、太陽が沈んでいく方向と反対側に向かって歩いて行くと、背中に太陽の熱さを感じられるようで、Tシャツを通してじんわりとランドセルを背負っている重みと熱さを感じます。

やがて、さっき赤かオレンジに染まっていた空の下のほうがどんどん濃紺色に染まっていって、天頂にはポツポツと白く輝く星たちがはっきりその姿を現わしていきます。

そして、男の子はその星の配置を指差して確認しながら、星座の星の名前を1つずつ呟くと、まるで自分がとても賢くなったような気がするのです。

そうやって、空には星と星を繋ぐ線は描かれていないけれど、男の子が星の点と別の星の点を指でなぞって繋いだ時に、小学校の夜の廊下も夜空と同じ濃紺で、廊下で光る非常口のライトは星のようだったのに、なぜ僕はあの時に、早くあそこから立ち去りたい気持ちになったのだろうと、ランドセルの紐をギュッと握りしめました。

しかし、そんなことを考えても答は出なくて、ただ夜空とそこに輝く星と、小学校の廊下と非常口は、同じ闇と光でも全然違うんだ、となんとなく納得したので、廊下で感じたあの感情を忘れるようにと、さらにたくさんの夜空に浮かぶ輝く星と星を指でなぞって繋げていきます。

そして、そうすることで、夜空のキャンバスに大きな絵を描いているような気持ちになってきて、男の子は首を90度にして夜空を見上げながら、足の裏の感触と運動靴が地面をジャリジャリと踏む音を頼りに、家があるだろう方向へ向かって歩いて行きます。

すると、星はずっと光り続けているのではなく、大きい星も小さい星もちらちらとろうそくのように揺れながら瞬いていることに気づいて、「これは僕の気のせいじゃないのかな?」と思って何度も何度も目をこすってみます。

そうやって、目をこすって同じ星を見るんだけれど、やっぱり同じ星をずーっと眺めていると、ちらちらと瞬きのように揺れていて、自分がまばたきをしているのか星がまばたきをしているのか、夏の夜のぬるい空気が顔に張り付いている感覚を感じられます。

やがて、田んぼの近くにくるとたくさんの虫の声が大合唱していて、男の子の足音が聞こえなくなるぐらい騒がしく、いろんな声の虫が入り混じっています。

そして、完全に太陽が沈んで空一面が濃紺色の風呂敷を広げたような夜の下を、男の子は飽きもせず直角に真上を見ながら歩いていて、大きな虫の声が彼の足取りを狂わすかもしれないけれど、彼は運動靴の下にあるアスファルトの固い感触をちゃんと感じているんです。

だから、彼は星を見上げていてもまっすぐに家に帰ることができるし、方角が分からなくても体が家の方角を覚えているんです。

さらに、夜が深まるにつれ虫の声が増えて大きくなり、蛙の声や、夜に鳴く鳥の声もその中に混じって聞こえてきます。

そして、そのたびに男の子は、大人になってもこうやって星を見上げて星座をなぞりながら帰ったことを、夜の星空を見上げるといつも思い出すことができるかもしれないと思って、今感じている夏のじっとりと湿った重たい空気や、乾いたアスファルトを踏みしめるたびに住宅街に響く足音、星の瞬きを眺めながら感じるランドセルの重さを、いつかなつかしく思う日が来ることを知っているのかもしれません。

 

ひとつ、爽やかな空気が頭に流れていきます。
ふたつ、身体がだんだんと軽くなっていきます。
みっつ、大きく深呼吸をして頭がすっきりと目覚めます。

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