「人に優しくできない」と長いこと悩んでいた私は、人に優しくするために「優しい人」を参考にしたり「優しくない人」を参考にしたりしていました。
本当は、逐一心に「〇〇さんの場合はどう対応すれば良いの?」と聞けば良かったのかもしれませんが、そうできなかったことに大した理由はなくとも、自分の心の中が怒りや理解してもらえない恐怖で固められていたのは間違いありません。
「どうして人はこうなのだろう?」という気持ちは、多分「リスペクトを感じられない文面」であればあるほど感じます。
「リスペクトってどこで感じるの?」というと、これはもう私の直感というか偏見でしかないのですが、「なんとなく」です。
トラウマ治療をしていって驚いたのが、それまで「とても良い人!」と思っていた人が、治療後に「え…この人ってこんな人だったんだ…」と豹変した姿を見ることが多くなったことです。
もしかしたら、相手の方が私が変わったことに驚いたかもしれませんが、私からしたら「以前より私に当たりがキツくなった」と感じたり、「こんなに攻撃的な人だっけ?」と感じることも多くなりました。
元々友達の少なかった私は、「じゃあ、一体誰と友達になれば良いの?」と彷徨うこと数年。
結局、今でも「自分に合う人」が分からないし、昔は仲良かった人と溝が出来たりもやっぱりするわけです。
だけど、『あなたを疲れさせるあの人を「どうでもいいや」と思えるようになる本』にも書いてあったように、「食べた後に元気になる食べ物=話した後に元気になる人間関係」を基準に考えると、かなり数が絞られてくるわけです。
そこで、話した後やメールした後にモヤモヤした瞬間に「すべてトラウマ取ったろう!」と思って、事あるごとにセルフFAPしまくっていました。
先日のブログでも書いていましたが、1日に10個以上を連続7日(以上だったかもしれません)。
これは過去に何回かやらかしているのですが、FAP上級をセルフでやっている人のお話を聞いた後、「私もやってみよう!」と思い、毎日行っていました。
それも、ムチャクチャな手順だったと思うのですが、毎回今の悩みの支配者を特定して偽りの快感も毎回特定してやっていたので、それもあってメンタルがムチャクチャになっていたのかもしれません。
その後は「年齢退行FAP」で「転職した!」という話を聞き、毎晩仕事が終わって帰宅してから、取れるところまで取っていました。
しかし、初めて年齢退行を自分に行った時は、治療抵抗があり過ぎて全然へそ曲がりが治らず指も痛いし、また自分のトラウマに対してのリスペクトが少なく「早く終わったら良いのに!」という焦りで、若干手順が適当になっていました。
だけど、やっぱりこの頃も毎日セルフFAPをしていたからか、元々グチャグチャだったメンタルがボロボロになっていきました。
そして、インサイト・カウンセリングで信頼できる担当カウンセラーに出会ってからは、定期的に通い、セッションから数日はきっちり睡眠を取るようになって、「おや?だいぶ人とコミュニケーション取れるようになったかも?」というところまで戻りました。
その後、再びセルフFAPで年齢退行を5周行ったのですが、今思うとやはり激しく好転反応でメンタルが悪化して、その間に彼氏と別れる騒動を起こしたり、人間関係で大きくやらかしたりしていました。
こうやって、「まあ、いけるだろう」とか「早くトラウマを全部取りたい!」と焦って連続してたくさん取ってしまうと、記憶の整理が追いつかず、なかなか苦しいメンタルを体験することになりがちです。
(必ずしもこうなるとは限りません)
トラウマの再上演をしてから回復するのかな?と思うことも多々あります。
でも、私の場合は連続してFAPしなくても、大きなトラウマを取った時には胃腸を壊して1か月謎の体調不良が続いたりもします。
だから、本当に自分のトラウマを甘く見ないことだと思いました。
トラウマを持っている人の大半は「自分の心の傷は他の人に比べたら軽い方!」と思いがちだと思います。
だけど、きちんと自分のトラウマに向き合った時に、本当に理解してあげられるのはやっぱり自分自身だし、トラウマを整理していく中で思い出すことも様々あります。
「ああ、こんなことあったな…」とそれまで忘れていた苦い記憶を思い出す度に、「自分はよくやってきた!!」と褒める時間も必要なんだと思います。
こんな偉そうに書いてしまいましたが、本当に1回FAPをやったら定着するまで3~4日は様子を見てみてください。
(ちなみに同じ日には何個取っても大丈夫だそうです)
それまであった「トラウマ」を取るということは、自分はそのトラウマと一緒に生きてきたわけだから、取ることでスッポリと穴が開いてバランスを崩しがちになったりします。
だけど、『本当の私よ こんにちは』に説明してある通り、基本的にはFAP療法は副作用のない安全な催眠療法なので、そんなに身構える必要はないとも思っています。
きちんと容量・用法を守って正しく活用すれば、人生が大きく変わる療法だと私は感じています。
本日のメタファー:猪
コメント