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【過去作】仕事ができるスクリプト

催眠スクリプト
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2019年8月17日に書いた催眠スクリプトです。

嫌なことはしない、と思ったら「しなければいけない仕事があるけど、まだしたくないから、今はしたいことをしよう」と素直に思えて、動けるようになりました。
やらなければ、と思うとそれに囚われてしまって、逆に固まってしまいます。
「嫌なことはしない」は、「好きなことからしていい」と私に気づかせてくれました。
好きなことをしたいのにできないから、固まってしまっていたのかもしれません。

今日は、仕事ができるスクリプトを書いてから、仕事に取り掛かろうと思っていました。
毎回、覚醒の言葉を最後に書くのを忘れてしまいます。
でもスクリプトとは、スクリプトを意図していなくてもスクリプトになってる気がするので、こだわり過ぎずに好きなように書けばいいのかな、とも思います。
「嫌なことはしない」

提出した原稿を丸々書き直して再度提出しないといけないのですが、なかなかアイテムが浮かんでこなくて、スクリプトは本当は必要ではないのかもしれないと思っていました。
「スクリプトを書かないと仕事ができない!」と思うことこそ、思い込みであるような気がしてきます。

最後にもう一度、「仕事」と思ってみました。
一枚の紙切れが見えます。
どうやら、婚姻届けのようです。

私は人生で二度、婚姻届けを見たことがあります。
見ただけで、実際書いたり提出したことはありません。
今回、目の前にある婚姻届けは、誰が持ってきたものなんだろう、とふと思いました。
そう、自分から婚姻届けを取りに行くことなどないのです。
それは、結婚するような相手がいないから、とかではなく、単純に結婚に興味がないからです。
気が付いたら、目の前に置いてあった婚姻届けは、私がいつも食事をしているテーブルの上にそっと置かれていました。
いつもはパソコンやら本やらで埋まっている茶色いローテーブルの上は今はスッキリ片付いており、なぜだかこの紙切れが一枚広げて置かれています。
私は、いつから誰かと共に生きることを諦めたのだろうか。
それが寂しいとか悲しい訳でもなく、淡々と、今できる精いっぱいで生きていると、仕事中心の人生になっていました。
仕事に全力を出すために、恋人は作らない。
気が散らないように、常に高い集中力を自分に課しています。
ジーーーー…っと、遠くで冷蔵庫が唸っています。
私は今、目覚めたばかりであり、まだ頭がボーッとしています。
起きてすぐにリビングにきて、この婚姻届けを発見したというわけなんです。
一人暮らしなので、昨夜の間に誰かが置いていったなどとは考えられません。
もし、そんなことがあったら、大変な事件です。
自分が昨日、酔っ払ってテーブルの上にでも置いたのだろうか、と首を傾げます。
窓からは柔らかな昼の日差しが差し込み、この閑静な住宅街は、人の声がひとつも聞こえない静けさに包まれています。
私は立ったまま、このテーブルに置かれた婚姻届けを見下ろしています。
この紙切れを手に取ることもせず、かと言って椅子に座ることもせず、一定の距離を保って立ったままでいます。
なぜか、手に取ったり、これ以上近づくことを躊躇っているのです。
それは、これが得体の知れないものだからではなく、婚姻届け自体が神聖なものであり、今の自分がまだ触れてはいけないようなものの気がするからです。
そう感じるということは、では私は、いつかは結婚するのだろうか。
そこまで考えて、ようやく私は目線を、この紙切れから逸らすことができました。
何かの呪縛が解けたように、私は朝食の準備に取り掛かります。
もう昼なのに、今日は寝坊してしまったな。
でも、こんなにちゃんと眠れたのは久しぶりかもしれない。
そのようなことを考えながら、いつも通りフライパンに油をひいて、卵を一つ割入れて目玉焼きを作るのです。
ジューっと、卵が焼ける音がして、だんだん目が覚めてくる感覚があります。
さあ、ここからまた一日が始まるのだ。
今日も一人だけど、なんだかいい出会いがあるような気がする。
そう思ってちらりと先ほどのテーブルに目を向けると、なぜだか婚姻届けがなくなっていました。
風に吹かれて落ちたのかな、と思ったけども、床にも落ちていないし、跡形もなく姿を消したようです。
あれは私の幻だったのだろうか、と考え込んでいると、気づかぬ間に目玉焼きが黒く焦げてしまっていました。
まあ、でも全部丸焦げになったわけではないし、と思いお皿に取り出しました。
真っ白い丸いお皿です。
ステンレスの上に置くと、カタンと可愛らしい音を立てます。
このお皿は、この部屋に引っ越す前からずっと使っているお気に入りのお皿です。
これ一つに、いろんな料理を好きなように盛り付けています。
縁が少しくるんと丸まっていて、とても愛らしいフォルムをしているのです。
コンロの火を止めたあとの、卵が焼けたプスプスという踊るような音がかすかに聞こえてきます。
誰かのためではなく、自分のためにご飯を作る。
このような一見簡単そうに見えることが、一番難しかったりするのです。
私は今、自分のためにご飯を作っているのです。
それはなんて、素敵なことなんでしょう。
先ほどまで婚姻届けが占拠していたテーブルに、この目玉焼きを盛り付けたお皿をコトンと置きました。
また今日も一日、私は私のために生きるんだ。
そう思いながら、次の料理に取り掛かるために、またキッチンに戻るのです。

ひとつ、爽やかな空気が頭に流れてきます。
ふたつ、身体がだんだん軽くなってきます。
みっつ、大きく深呼吸をして頭がすっきりと目覚めます。

―――

以下、AIが描いたスクリプトイラストです。
なんだか現実的な感じになりました…。

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