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催眠スクリプト
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それはある夏の日の風景で、そこはメタセコイアの並木道なのか、それともイチョウの並木道なのか、まっすぐそそり立つ木がまっすぐの道の両側で緑の葉を風に揺らしていたんです。

そして、私は今、このまっすぐ地平線にまで続いていそうなこの道を、ただ道の続く限りまっすぐにまっすぐに歩いていこうと思っているのですが、なにせどこまで続いているのか分からないので、水分はどれぐらいいるのか、トイレに行きたくならないだろうか、と歩く前からそんなことばかり考えているのですが、大きな風が吹くたびに私の両側から聞こえてくる木々のざわめきが、私の心の雑音までもかき消していくようです。

だから、私は風に吹かれるその木の葉のざわめきがより一層大きくなった時にあの一歩を踏み出して、まっすぐまっすぐに続く道を歩き出したのですが、連日とても良い天気でしばらく雨など降っていない道の土は固く乾いていて、そのしっかりした土の固さを足の裏に感じながら歩いていきます。

そして、大きな木が同じように並んでいる隣を歩くのは、なんだかなかなか前へ進んでいるような気がしなくて、ずっとどこまでも同じ木が並んでいる同じ景色なものだから、なんだか退屈に感じてきた時に、ふと空へと視線を移すと、それぞれの木の背の高さが微妙に違っていることに気づきます。

そうやって、あの木は隣の木よりも少し背が低いけれど葉っぱが大きいとか、逆側の木は向かい側の木よりも葉っぱが尖っているけれどその葉の緑が他のものよりも濃いとか、そんな些細な違いを観察していると、背後から車が近づいてくる音が聞こえてきたんです。

なので、私はその車を確認しようと振り向いてみると、大型のダンプカーが舗装されていない土の道をガタガタ揺れながら私に近づいてきていて、だから私は並木道の片側に寄ってダンプカーが通り過ぎるのを待とうと思ったのですが、大きな音が聞こえているのに距離はまだまだ遠いみたいで、なかなか通り過ぎてくれなくて、私はじっと向かい風が頬や額や耳を撫でていく冷たさを感じています。

それから、ようやくもうあと数メートルというところまでダンプカーが近づいてくると、その音はより一層大きく、そして遠くから見るよりもさらにはっきりと、車体が上下にガタゴトと固い土のデコボコを踏み越えていく姿が確認できます。

そして、ダンプカーが私の横を通る時に、大きなエンジン音と一緒に強い風が横殴りに私を煽ってきて、私はその風でちょっとバランスを崩したのですが、だんだん小さくなっていくダンプカーの音を背後に聞いていると、そこにはまた木の葉が風に揺れる静寂だけが戻ってきたのです。

そして、もう次の車が来ないことを確認してから、また前へ前へとどこまで続いているのか分からないまっすぐな並木道を歩き始めながら、なんとなく退屈だなあとまたあの感情が湧いてきた時に、なんとなくポケットに手を突っ込んでみると、いつ入れたのか分からないコインチョコが私の指に触れました。

そうやって、ポケットから銀の包み紙にくるまれたコインチョコを出して触ってみると、ざらざらとした包み紙の感触がして、さらに表に描かれている柄をよく見ようと思って太陽に翳してみると、銀色の紙はキラキラと光を反射します。

だから、やっぱり何が包み紙に描かれているのかあまりよくはっきりと見えなくて、まあでもそこまでちゃんと見たかったわけでもないので、銀色の包み紙をビリビリと破くと、思っていたよりも薄かったので、あっけなくボロボロと銀色の紙が剥がれていきます。

そして、銀色の紙の隙間から、あの茶色くて濃厚そうな色が見えてきた時、私の口の中に唾液がいっぱい満ちていく感覚を感じられます。

そして、1回でぜんぶ食べ切ってしまうのはなんだかもったいない気がしたので、包み紙を破いた分だけ齧ると、口の中にじゅわ~っと甘さが広がっていき、久しぶりに食べた甘いものは、なんとも私を幸せな気分にしてくれるものだとうれしくなって、歩くのも忘れて並木道の太陽の下、この甘さをじっくりと味わいます。

それから、歩きながら食べるのももったいないと思ったので、一旦休憩にしようと思ってメタセコイアかイチョウか分からない背の高い木の下の影に陣取ると、あぐらをかいて座って、さらに銀色の薄くてもろもろしている包み紙をバリバリと破いていきます。

そうすると、包み紙は軽くてもろもろとなったので、強い風が吹くたびに私の手からこぼれ落ちて、風が包み紙をさらって向こうの方まで飛ばしてしまうので、その行方を追おうと風の行き先に顔を向けるのですが、強い風は私の髪も強く靡かせて、髪が顔を覆って張り付くので、銀紙がどこへ飛んで行ったのかを見失ってしまいました。

そして、小さなコインチョコはあっという間に私の口の中で溶けてなくなってしまったので、私はまたこの道の続きを歩かないとと思って立ち上がって、そのまっすぐまっすぐな道の真ん中に立って道が続いていく彼方を見据えます。

すると、今度は道が続く地平線の向こうから小さい何かが私の方へやってくるのが見えるので、目を凝らしてそれが何かを確認しようと思ったのですが、夏の熱気で空気が揺らぎ、その姿をしっかりと捉えられないので、今度は何か聞こえないだろうかと思って耳を澄ませてみます。

そうやって、耳に手をあててじ…っと聞こえない音を聞こうとすると、何かが聞こえてくるような気がしますが、そのうちにだんだんと向こうから歩いてくる何かの姿も少しずつ大きくなっていくので、私はただここで立ち止まって、その何かが近づいてくるのを待っているだけで良いのではないかと思ったので、その何かの姿がはっきりと見えるまで、私はここにただ立って、冷たい風が私の体を冷やしていくその心地良さに身を預けるのです。

 

ひとつ、爽やかな空気が頭に流れていきます。
ふたつ、身体がだんだんと軽くなっていきます。
みっつ、大きく深呼吸をして頭がすっきりと目覚めます。

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