2019年9月5日に書いた催眠スクリプトです。
恐らく、出勤してすぐに会社の人間関係で嫌な思いをした時に書いたと思われます。
自分のために書いたというよりも、ある人を見てある人のために書いたものだったと思います。
それが本当に相手のためを思って書いたのか、それとも自分が嫌な思いをしたくないからその人のことを思って書いたのかは忘れましたが(笑)
「相手のため」と思ってる時点で、この頃の自分はまだまだ意識の人でしたね。
ある男性が、通勤ラッシュ時のホームに立っています。
この駅は各駅停車しか停まらないので、黄色い線ギリギリに立っている男性の前を「ゴーーー!」と勢いよく特急列車が通過します。
勢いよい風圧が男性の身体を揺らしますが、男性はうつろな瞳のまま、列車が通り過ぎるのをぼーっと眺めています。
右を見ても、左を見ても、人人人。
ガヤガヤと大勢の人が、背後で話している声が聞こえます。
通勤前なのに、学生のようにみんな元気があるのだなあ、とぼんやりと考えます。
人々は列を作らずに好きなところでお喋りしながら、電車の到着を待っています。
僕が一番、真面目に電車の到着を待っているのではないか、と点字ブロックのきわきわで立っている男性は思いました。
ああ、僕もみんなのように話し相手がいれば退屈しないのになあ、と特に望んでもいないことを暇つぶしのように考えます。
特急列車が通り過ぎたあとの線路は、真夏のじりじりとした太陽で照り返しています。
カンカンカンと遮断機が下りる音がして、もうすぐ僕が乗る各駅停車が到着する頃だ、と少し顔を前に上げました。
途端に眩しい太陽の光が目に入ってきて、今日の気温はどのくらいなんだろうか?とふと思います。
手に持った新聞紙で太陽の光を遮り、電車の到着を待っていると、先ほどまで僕の背後で喋っていた人々が、続々と僕の後ろに列を作ります。
僕は「適当にここに立っていたのに、僕が先頭でいいのだろうか?みんな真面目だなあ」と考えます。
みんなは僕の後ろにきっちり並んだあと、また個々に会話を繰り広げていきます。
お喋りが途切れず続くのを聞いて「よくネタが尽きないものだなあ」と関心すると同時に、自分が誰かと喋るにはどんな話題で喋るのが好きなんだろうか、と考えてみました。
そうこうしてる内に、目の前にタタンタタンと減速した電車が停まり、プシューっとドアが開きます。
ワッと人々と共に中に入ると、ひんやりと冷房が効いた車内にホッとします。
みんな安心したかのように、先程までのお喋りがなくなり、電車の揺れる振動に合わせて、みんな心地よく身体を揺らすのです。
吊革をしっかり持ち、みんなより身長が高く頭一つ飛び出てる僕は、車内の広告を読むことにしました。
特に興味がなかったけれど、人々の黒い頭の山を見ていてもどれも同じに見えてしまって、目のやり場に困るのです。
カタタン、カタタンと電車は田園を駆け抜けていきます。
あたり一面が緑色の田んぼで広がっており、のどかさと懐かしさを感じるけれど、きっと僕は降りてまでこの自然を堪能したいわけじゃないのだなあ、と気づきます。
電車の窓から毎日、田園風景を眺めては、青い空と白い雲とのコントラストが素敵だなあ。今すぐ写真におさめたいなあ、と考えます。
でも、この混雑している電車内でスマホを取り出して「カシャッ!」と風景を撮るほど僕は勇気がない。
そう感じながら、ただただ、電車のタタンタタンと揺れる音に身を任せながら、今度の休日は何をしようかな、と考え始めるのです。
車内は人が多いけれど、ギュウギュウではなく、不快でない距離を保っていられます。
各々にスマホを弄ったり、音楽を聴いたりしていますが、僕はどれもする気にはなれません。
車内には電車の走行音だけが響き、今はもう誰も話す人はいなくなりました。
目的地の駅まではまだ40分ほどあります。
静まり返った車内は、妙な安心感と、同じ車両に乗った人の一体感があります。
仕事は憂鬱ではないけれど、そこまで張り切ってもいない自分がいます。
ぼーっと見ている広告の内容は、この電車を降りたらきっと忘れてしまうだろう。
人より頭一つ背が高い自分は、世界を人よりも俯瞰して見れている気がしてきます。
みんなが熱心にスマホを見ている間、僕は何を考えていようか。
マイペースだと言われそうだけど、何も考えずに電車の揺れに身を預けるこの時間が、自分には一日で一番幸せな時間なのです。
ひとつ、爽やかな空気が頭に流れてきます。
ふたつ、身体がだんだんと軽くなってきます。
みっつ、大きく深呼吸をして頭がすっきりと目覚めます。
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以下、AIに描いてもらった催眠スクリプトです。
どれも良くて選びきれなかったのですが、4枚厳選しました。
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