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貯金が貯まるスクリプト

催眠スクリプト
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ある人が、「お金ってなんだか知らない間になくなってるよねー」と言っていました。

その人は、毎月決まった額以上を貯金に回したいと思っているのに、気がついたらあっという間に財布の中身がすっからかんになってしまっているそうです。

それで、いつも貯金通帳の残高を見るのが怖くて、家計簿をつけるのも怖くて、でもお金は欲しいから節約しているんだけど、ちょっとしたことで「ご褒美」だと思ってドカーンと使っちゃうそうです。

そんな貯金を貯めようと思っても貯まらないその人のお話を聞いていると、頭の中に真っ赤な消火器が浮かんできました。

そうすると、真っ赤な消火器からプシュー!と真っ白い煙が出てくる様子が思い出されたのですが、それは小学校の時の避難訓練の記憶だったんです。

そして、その真っ赤な消火器を手に持った時のひんやり冷たい感触や、思っていたよりも重くて力がいるあの感触を思い出した時に、私はいざという時に、ちゃんと消火器を使えるのだろうかと思ったんです。

なぜなら、実際に私は消火器の安全ピンを取った経験がないので、いざという時に手際良く対応できるのかなあと思ったりして、でも小学校の時の掃除の時間に見る消火器にはいつも埃が積もっていたので、まるで置物と化していたのです。

だから、私は掃除の時間に掃除をせずにさぼっている友人たちの雑談を遠くで聞きながら、端から端まで長い廊下を、固く絞った雑巾で拭きながら、私も彼女たちと同じようにさぼってしまいたいなあなんて思っていたんです。

そうすると、だんだん消火器を正しい手順で扱えようが扱えまいがそんなことはどうでもよくなって、少し肩の力がふっと抜けました。

しかし、消火器のことが頭の中から薄らいでいくのと交代で、今度はこの長い廊下を雑巾で拭く作業が気になり始めたのです。

というのも、まだ廊下を拭き始めたばかりなのに腰が痛くなってしまって、この先の長い廊下を見ると「あーまだこんなにもあるのか」とあの感情が湧いてくるので、それが湧き起こらないようにと、近くの教室にいる友人たちのどうでも良い会話を盗み聞きしているのです。

すると、長い廊下が少し縮まった気がするのですが、ちょっと手元の雑巾に視線を落とすと、途端にまた白いつるんとした廊下が長く伸びてしまったような気がして、腕の痺れる感覚や、折り曲げた腰の感覚に意識を集中させると、教室から聞こえてくる友人たちの声もふっとどこかへ消えてしまいます。

そこで、私はこの長い廊下を水拭きする作業が飽きないように、何か工夫をしてみようと色々考えてみた時に、黒と黄色のしましまのテープが頭に思い出されたんです。

そして、それの名前を私は知らないけれど、工事現場やサスペンスドラマでよく見るあのしましまのテープをイメージした時に、そこで働くあの人たちのきびきびとした声が聞こえてくるようです。

それで、私もあの人たちのように自分の仕事に誇を持って、胸を張って働けたら格好いいのになあなんてぼんやりと考えていると、目の前の雑巾を拭く掌に力が入るのが分かります。

すると、今までなんとなく廊下を行ったり来たりして、足が…とか腕が…とか自分の身体の感覚ばかりに注目していたところが、振り返って廊下を見てみると、今まで自分が拭いてきた廊下がピカピカと窓から入っている太陽の光を反射しているのが見えたのです。

それから、今まではちょっと疲れたら近くの教室の友人の声にふらふらっと意識が向いていたのですが、「私ってこんなにきれいに床を磨くことができるんだ!」とはじめて知った時、手に力を入れて雑巾でつるんとした廊下を拭くたびに鳴るキュッキュッという音や、廊下を上履きで進む自分の靴底の音が聞こえてきたんです。

さらに、その音に注目すればするほど、私の中の集中力が研ぎ澄まされていくような感覚がして、目の前の真っ白くてつるんとしていた廊下が、まるで虹の上を雑巾でだだだだー!と拭いているような感覚になってきます。

そして、真っ白い廊下がいつの間にか大きな青空に架かる虹に変わった時に、私はその大きな虹の端から端までを勢いよく拭いていると、虹はますますその輝きと透明感を増していきます。

そうしてみると、私は自分の手で虹を磨き上げることが楽しくなってきて、そんな時に自分の足音が全く聞こえず、雑巾で磨くキュッキュッという音も聞こえなくなっていて、ただ小さな鳥の囀りか時折降る小雨の音がポツポツと聞こえてくるだけだったんです。

けれど、私は自分の足音が聞こえなくなっても、磨けば磨くほど鮮やかに透き通っていく七色の虹が美しくて、この虹がガラスのようななめらかな手触りになるまで何度でも何度でも、往復して拭いていきます。

そうやって、大きな虹の端から端までを行ったり来たりしている間に、雑巾で水拭きをしている私の後ろには、鹿や鳥や蝶などがズラッと列をなしているのに気づきました。

そして、その列を確認しようと私は手を止めて立ち上がって、私の後ろにズラッと並ぶものたちと向かい合った時に、顔の間近に感じる鹿の鼻息や、鳥の羽ばたく羽音や、サルがキーキーと鳴く声がまるで動物園のように聞こえました。

それから、私は彼らの生命(いのち)の息吹に触れたような気がして、背後にある長い列の存在を感じながら、また一心不乱に雑巾がけに没頭していきます。

 

ひとつ、爽やかな空気が頭に流れていきます。
ふたつ、身体がだんだんと軽くなっていきます。
みっつ、大きく深呼吸をして頭がすっきりと目覚めます。

 

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