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【過去作】コラムを書きたい

催眠スクリプト
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2019年8月30日に書いた催眠スクリプトです。

かわいい籠のバスケットがあります。
薄いピンク色の花が散りばめられた布が中に敷かれており、ふわふわした感触を確かめられます。
ここは草原のようなところです。
風が遠くから吹いてきて、私の頬を撫で、前髪をひっくり返していきます。
その時に私の視界がサーッと開けて、「あ、今日は雲が空を覆っているから曇りなんだな」と気づきます。
私は草原の上に足を投げ出して座っています。
地面についた掌から、若々しい緑の草の感触をカサカサと感じることができます。
私の掌を弾き返してくるような元気よさを感じます。
遠くのほうで「リーン!」と虫が鳴いたような気がしました。
見渡しても私以外に誰もいない、一面に緑が広がる草原です。
50mぐらい先に、一本の大きな葉をつけた木がそびえ立っています。
この木の葉は時折強く吹く風に、大きく葉を揺らして震えます。
強い風にも負けずに、しっかりと枝に葉がついているのです。
私はその木が強い風に吹かれて葉っぱをブルブルと揺らすさまを、草の上に足を投げ出して手を後ろについた姿勢のまま、見上げています。
「あー、なんて立派な木なんだろう。私もあの木のように、風に揺らされても一層力強く立っていられる堂々とした存在でいたいなあ」
と、そんなことをぼんやりと考えるのです。

何かに焦っているのではなく、今、私の心の中は「まあ、あとでやってもいいか!」という妙な余裕が生まれています。

そうだ、籠の可愛らしいバスケットを隣に置いていたのを忘れていた。
この籠のバスケットには何かが入っているわけではなく、空っぽです。
もしかしたら、一度も中に物を入れたことがないのかもしれない。
それぐらい、バスケットの中に敷かれているふわふわした布はきれいなままなのです。
サワサワと風に草が揺れて、バスケットの表面をなぞります。
何のためにこのバスケットを持ってきたんだっけ。
今の今まで存在を忘れていたこのバスケットを、草の上に座ったまま首だけを傾けてしげしげと眺めるのです。
ハタハタと布が揺れてめくれそうになるけど、しっかりと縫いつけてあるので、風で飛んでいくことはなさそうです。
このバスケットに入れたい物は何だろう?
フランスパンかな?
ガーリック味の、かたくて香ばしい、茶色の焼き目がついたフランスパン。
それを三本ほど入れておこう。
私一人で食べるのではなく、誰かと一緒に食べようと思うのです。
このフランスパンを食べるのはおそらく女友達かなあ、と考えます。
友人の、小さなレンガ造りのパン工房で、もう一人の女友達と一緒に楽しい話をしながら笑いながら食べるのです。
立ったままコロコロ三人で笑って、近況を報告しあいます。
友達は三角頭巾に、ピンクのチェックのエプロンをつけており、ほっぺたは林檎のように丸くふんわり紅いのです。
それがとても可愛く思えて、いつまでもニコニコと眺めていられます。
頬杖をつきながら彼女を眺めていると、忙しなくせかせかと動く彼女の可愛らしさにもっと気づけます。
一生懸命だなあ、と私はここでも重い腰を上げずに座ったまま、微笑ましく眺めているだけなのです。
そうすることが私の使命のような気もしてきました。
観察者であること。
みんなの幸せを観察して、満足して、そしてまた次の土地へ行こう。
そこでも私はちゃんと幸せを見つけられるだろう。
次にバスケットに入れるものは、たぶんパンではありません。
食べ物ではなく、おもちゃかもしれない。
そうやって、行き先ごとに、バスケットに入れるものが変わっていきます。
サンタさんみたいだなあ。
バスケットがきれいに空になったら、また次の幸せを観察しに行こう。
そして、次は私の性別も変わっているかもしれない。
だんだん中性的な男性のように、幸せをたくさん観察するほど、今の自分から遠い存在である何者かになるのかもしれない、
それは私にとって、どんどん望む自分へと近づいていっている証となるでしょう。

ひとつ、爽やかな空気が頭に流れてきます。
ふたつ、身体がだんだんと軽くなってきます。
みっつ、大きく深呼吸をして頭がすっきりと目覚めます。
―――
以下、AIが描いた催眠スクリプトです。

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