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【過去作】水鳥とさつまいも

催眠スクリプト
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こちらは2019年8月6日に書いた催眠スクリプトです。
以下、原文のまま掲載します。

久しぶりに、記事を書こうと思いました。
実はアップしてないだけで、書きかけの記事がたくさんあります。
「文章が下手だから、途中で書き方が分からなくなって断念してしまう」ことを繰り返していたのですが、改めて読んでみて「すごく上手く書けてるよ、自分!」と自画自賛していました。

さて、今回記事を書きたいな、と思ったのは、久しぶりに催眠のスクリプトを書く練習をしようと思ったからです。
自分の心の赴くままに書くのは、なんて自由で楽しいことなんだろう。
(まだ書いてないけどね!)
考えて想像するだけで、ワクワクします。

昨日の帰り道ではずっと、右手の人差し指(憎しみ)が痛くて仕方ありませんでした。
そうして「心よ、何を書く?」と問いかけるとまた、人差し指の痛みが増すのです。
なんだなんだ。母は、私が自由になるのが許せないのか?

目の裏に浮かぶのは、真っ白い水鳥です。
ここは家の近くにある、浅瀬の川のようです。
川幅は結構あって、近所では一番広い川です。
しかし、川の水はとても綺麗とは言い難く、光を反射しているのに黒く、真昼の太陽の白い光を反射していました。
ザザーっと、水が上流から流れてくる音が聞こえます。
とても眩しくて、頭を上に上げられません。
私は目を、ギュッと細めました。
白いリボンがついた麦わら帽子のツバをそっと握って、ゴーゴーと荒い水音を立てている川に、右足を浸してみます。
ひんやりと冷たい感触が、足の指先から伝わってきます。
買ったばかりの白いワンピースが濡れないように、少しだけたくし上げました。
ほんの数メートル先にいる白い水鳥は、遠くから見るよりも大きく見えて、ちょっと「怖いな」と感じました。
バサバサっと羽根を大きく動かして、水しぶきを上げています。
私はその水がかからないように、気持ち身体をのけぞらします。
あえて近くには寄りたくないけど、このまま引き下がるのも違う気がする。
そんなことを考えながら、真夏の太陽の日差しをジリジリ受けつつ、真っ白い水鳥とにらめっこをしています。
でも、にらめっこだと思っているのは私だけで、水鳥はこちらを気にすることなく、大きな白い羽根をブルブル震わせています。
その度に、細かく水しぶきが飛ぶのです。
その姿はまるで、白猫が毛づくろいしているような仕草だけれども、全く可愛げを感じられないのは、私の身長の3分の1もある大きさだからだろう。
「暑いな」と思って、私は左手を頭の上にかざして、太陽を仰ぎ見ました。
太陽はちょうど、南の空の真上にいます。
白のような、銀色のような眩むほどの光で、視界がいっぱいになりました。
遠くで「ミーンミーン」「ジワジワ」と、いろんな夏の虫が合唱している声が聞こえます。
「もう夏なんだな」と今さらながら、感じました。
眩しさに目が慣れてくると、真っ青な空が見えてきました。
濃い青い空に、固めの綿菓子のように白くてもくもくした雲がたくさん浮かんでいます。
「本当は、あの雲に乗れるんじゃないかな」と、ありえないことを妄想してしまいました。
川は相変わらず、あまり穏やかではない音を立てていて、もしかした夕立が降るのかな、と少し心配になってきました。
いつの間にか白くて大きな水鳥はいなくなっていて、そこには土砂を含んだような灰色の川が広がっているだけでした。

帰りに、さつまいもを買って帰らないと、と思い立って、今、スーパーの野菜売り場にいます。
ガヤガヤと人の話し声が聞こえます。
その声はどこか私を白昼夢に誘うようで、別世界の心地よい喧噪に感じられます。
私の背後を、ひっきりなしに様々な人が行きかいます。
まるで、私が今ここに存在していないかのように、誰も私を気に留めません。
私もそんな背後の人の気配に身を任せながら、ぼんやりと「まださつまいもの時期ではないから、値段が高いなあ」と考えています。
さつまいもをぼーっと眺めながら、ザワザワという人の話し声を聞くことで、「今、私はここにいるんだなあ」としみじみ思います。
夕飯に何を作るかよりも、この季節外れで値段が高いさつまいもを、本当に私は今、食べたいと思っているのか、ということが気になって仕方ありません。
他にもたくさんピーマンやトマトや茄など野菜があるのに、私の目は、なぜかさつまいもに釘付けなのです。
恐らく今日も私は、さつまいもを眺めるだけ眺めて、手にせずにお会計を済ませて帰るのだろう。
まだ空っぽの赤色の買い物かごを右腕にぶら下げたまま、そんなことを考えています。

三段落目が思い浮かばなかった。

これを朗読しているのを録音して、アップするのも面白いなと思ったのだけれど、どうだろう?

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