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【リクエスト】トラブルが起きても、すぐに自分のペースを取り戻せるスクリプト

催眠スクリプト
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ある山の奥に出掛けていくと、そこには小さな木造の建物があり、中では団子や熱いお茶を提供しているお店がありました。

お店の中ではたくさんの人が談笑しているようで、この建物を外から見た時はまるで「こんなに大勢の人がこの建物の中でお茶やお団子を食べているとは思わなかった!」とビックリしたのです。

そうすると、次に私の目に飛び込んできたのは、縁側の隣にさらさらと流れる透き通った小川で、きっとそのキラキラ光る水の中に手を入れると、冷たくて心地良いのだろうなあと想像するのです。

そんなことを考えていると、お店の奥からレースのついた白いエプロンをつけた女性が私の元へと近づいてきて「ご注文はいかがされますか?」と優しく問いかけてくれるのです。

私は、透き通った小川に見惚れていたので、咄嗟の女性の言葉に驚いて「あ…」とか「う…」とかしか喉から声が出ません。

だけど、女性は黙ったまま優しい笑顔で私の言葉を待ってくれているようで、私の焦りも次第にスーッと消えていったのです。

落ち着きを取り戻した私は、分厚い木を大雑把に切って作られたような切り株の机の上に置かれていたメニューに手を伸ばして、パラパラとページをめくります。

メニューはざっと見たところ和食が多く、まだお腹が空いていない私はとりあえず「抹茶パフェを一つください」と頼んだのです。

すると、女性は優しい声で私の注文を復唱してから、またお店の奥に引っ込んでいったので、私の耳には周囲の雑談の声が戻ってきて、また自分の中の世界に没頭していく感覚を感じられるのです。

そう、私は、多くの人がいる場所の方がなんだか安心するし、それはきっと、「誰も私のことに注目していない」と周囲の視線を気にせずにボーッとできるからかもしれません。

それならば、家で一人っきりでボーッと過ごせば良いじゃない?という声が私の内側から聞こえてくるけれど、そんな私の心の声を、縁側の向こうの透き通った小川の流れる音がサラサラと消していってくれるのです。

小川は太陽の光を反射してキラキラとまぶしく輝いているので、私にはまるでたくさんの宝石が小川の底に散りばめられて光っているように感じられます。

そうやってキラキラ光るおだやかな流れの小川を目で追っていると、やがて昔読んだ絵本のことを思い出すのです。

その絵本には、サバンナで暮らすキリンの群れの一生を追いかけた物語で、子供の頃の私は、毎晩ベッドの上で母親がその本を読んでくれていたあの声色を思い出します。

母親の声は、先ほどの注文を取りに来た女性の声と同じく優しく、どこか安心するような気持ちになれるのです。

いつしか、私はそのキリンの絵本のことを忘れていたのだけれど、キリンはずっと私の心の中に住んでいたようで、私の好きなTシャツはキリン柄だし、動物園に行くと真っ先にキリンを見に行くのです。

だけど、動物園に行く時も私はいつも一人で行くから、友達に「私ってキリンが好きなんだ!」というようなことを言ったことがないし、そもそも私はいつからか自分の話を友達にしなくなったような気がするのです。

それが良いことであるとかそんな話ではなく、ただ、私の中に流れるあの小川のキラキラした流れを一人で味わいたいような気持がいつもどこかにあって、だから自分の中にあるキリンの思い出もきっと、そっと自分の心の中であたためていたのかもしれないなあと、ぼんやりと考えるのです。

私は、いつかサバンナに行ってキリンの群を見てみたいし、いつかこの日本を離れて世界中を旅していろんなものを見たいと思っています。

でも、「本当にそれが私の願い?」と思ってしまって、今この小川が流れるお店の中で抹茶パフェを食べているように、私の中にいろんな願いの声が湧き出てきては消えていきます。

そんな声たちの願いをすべて私は実現させてあげられないかもしれないけれど、私は自分にとって「一番大切なことを分かってるんだ」と心のどこかではちゃんと知っているのです。

そうです、私は自分が思っている以上にきれいな物が好きだし、未来に夢を見ても良いということを知っているのです。

美味しいものも好きだけれど、自分の目が吸い寄せられるものはいつだって、キラキラ光る小川のように透き通っていて美しいものだし、目の前の抹茶パフェのように、美しい色合いをしているものなのです。

そんな美しいものに囲まれながら、私は昔夢見た自分の夢を1つでもたくさん叶えられるようにと、サバンナを歩くキリンの群を頭の中に思い描いては、「私が本当にしたいことは何?」と自分に問いかけてみます。

するといつも、私が予想していたものとは全く違う答が心から返ってくるので、私は驚きながらも「本当の自分」に近づいていく自分を密かに感じられているのです。

私はきっと、サバンナのキリンのように、ゆっくりと何も障害物のない広い大地を誰かと歩きながら、遠くまで見渡せるように、森の中や山の中ではなく、砂漠を目指して歩くのです。

砂漠に着いた私は、もしかしたらラクダになって厳しい環境に適応していけるかもしれないし、今のままの私でも、砂漠の景色を楽しめる自分でいられるような、そんな感覚を感じながら、私はキリンの鳴き声を思い出します。

今、私の左手側には縁側があり、そこからサラサラと透き通った小川が流れる音が聞こえるけれど、私はきっと、明日には小川のことを忘れて、キリンのことも忘れて、毎日の仕事に没頭して忙しく充実した日々を送れるのかもしれない…と、目の前にあるパフェを一口頬張って、その甘さを舌で感じるのです。

ひとつ、爽やかな空気が頭に流れていきます。
ふたつ、身体がだんだんと軽くなっていきます。
みっつ、大きく深呼吸をして、頭がスッキリと目覚めます。

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