私はFAP療法の治療が進んでも、なかなか「人に期待しない」ということが分かりませんでした。
自分では期待していないつもりなんです。
だけど、相手の一挙手一投足に囚われて落ち込んだり喜んだりしているうちは、やっぱりまだまだ他人基準。
他人基準だから、自分の軸がなくてすぐブレる。
恋愛なんかその典型でした。
最初は相手のことを気にせずに自由に振る舞えているのに、どんどん相手にどう思われているのかが気になって、相手の目線で自分のことを考えてしまっている。
あれをしたら嫌われるかもしれない、これをしたら喜んでくれるかもしれない。
そうするといつしか自分の本当にやりたいことを見失ってしまっていて、相手のために生きている。
これは支配と同じ構図なんだなあと思うんです。
もちろん、心に相手の属性を確認します。
でも、好きな人が虚無だったなら、どこか別にオリジナルの支配者がいて、好きな人に気持ちを振り回されているわけです。
私は当時、何があっても認めたくなかったけれど、必ず「母親」でした。
母親の支配で、私は相手の気持ちが気になって仕方なかったのです。
具体的に言うと、「愛される時と、愛されない時」に差があるということ。
ある時はすごく喜んでくれるのに、ある時は突き放されたような対応をされる。
それを見た私はショックを受けて、「自分の何かが悪かったんだ」と反省する。
そして、自分で考えた“悪いところ”を直して相手と接する。
これを繰り返していくと、自分の体がパズルのピースのように、もしくは自分の体の悪いところを取り除いて別の機械に入れ替えていくように、最初は一部だけだったのがどんどん「自分じゃないもの」に変わっていってしまう。
(死体と入れ替わっていく話、ありましたよね)
気づいた時にはもう遅くて、引きつった笑顔で「なんだか息苦しい!」となってしまっている。
そうなると、ある場面を思い出した時に「なんで私はあの時、あんな対応をしたんだ!」とさらに反省を繰り返していく。
これが母親の支配です。
そこに意味はないのです。
ただ母親が機嫌が良い日と悪い日で対応が違うだけで、私のせいじゃなかったんです。
それなのに私は勝手に「自分が原因だ」と思って、一生懸命自分を作り変えてきた。
つまり、相手の気分次第で私が振り回されてしまっているということ。
これを私は恋愛関係でも繰り返していました。
相手に気に入られたくて、相手の顔色を窺っているうちに「あれ?私って全然愛されていない!」とあることで気づいてしまって、さらに相手に気に入ってもらえるように自分を作り変えようとする。
だけど、それをすればするほど相手に気持ち悪がられて、どんどん相手は私から遠ざかってしまう。
だって、それって好きな人の顔色ではなく、私の母親の顔色と混同していたから。
私の好きな人は母親とは別人なのに、無自覚に母親ルールが全人類に適用されていると考えていたんです。
だから、母親には通じても、好きな人には私の愛は通じない。
でも、“母親基準”で動いているってことは、大嶋メソッドを学ぶまでまったく気づかなかったのです。
あくまで私の考えや気持ちで動いていると思っていて、母親の影響なんか1mmもないと信じていた。
しかし、蓋を開けてみれば、私オリジナルのものなんて何にもない。
どれもこれも母親ルールを採用していて、それを自分ルールだと思い込んでいたのです。
じゃあ、そこから脱出するにはどうしたら良いのか?という話ですが、簡単に言えば「人の気持ちを考えない」こと。
そんなん分かってんねん!という声が聞こえてきそうですが、それが「人に期待しない」に繋がる一番の近道です。
では、「考えない」をするにはどうすれば良いのか?というと、心は「焼き豚を作りましょう!」と言ってくる。
「えー!嫌じゃー!」と思うけれど、とりあえず心に聞いてみる。
焼き豚ってどうやって作るの?と。
(詳しくは上記、大嶋信頼先生の【無意識さんの力で無敵に生きる】)
すると、「とことん落ち込むこと!」だと言ってくる。
まあ、そりゃあそうだけど、誰だって進んで落ち込みたい人はいない。
でも、もし今、人間に絶望していて、「どいつもこいつも糞ったれじゃー!」と思っている人がいたら、ちょっと喜んでほしい。
だって、その絶望は、あなたが「人に期待しない」ための大事な基準になるから。
「絶望」と聞くと、重く苦しい感じになります。
息が出来なくて辛くて、誰もいない真っ暗闇の中に落ちていくような孤独。
それが絶望だと思っていました。
けれど、その「絶望」の先に、他人基準ではなく自分基準で生きるヒントがある。
そこを乗り越えた者だけが、「今を生きる」素晴らしさに気づくことができる。
そう、心は言うんです。
確かに、分かるな~なんて思います。
今でもやっぱり、ちょこちょこ人が私の脳内に居座ったりします。
そんな時に、「今を生きていないぞ!おい!」と思い出す。
「今」ではなくて、他人の気持ちをあーだこーだ考えて他人の目線で自分を見ている時、「あ!私は今、この人に期待しているんだ!」と気づいてみる。
すると、スーッと“今”だけを見ることができるようになる。
「人に期待してませんけど!」と思っていた私は、ことあるごとに人からどう思われているのかを他人視点で確認しては、自分の基準を失っていた。
だから、愛されるコツは「今を生きる」こと。
ふと、あの人のことを考えて目の前のことに集中できない時、「今を生きた方がモテる!」と思いだしてみてください。
―――
だから、TRPC5の還元(今を生きる/モテるようになる遺伝子コード)なのか!と、今日のブログを書き終わってから納得しました。
心ってやっぱりすげー!
コメント