母親に何もしてあげられないから自己犠牲をして母親の人生を背負う

最近、雨の日が多いですね。
昨年の夏は暑すぎて、昼間に外に出ると地獄だったので室内に引きこもっていたのですが、最近の雨でまた室内で過ごすことが多くなっています。

こうやって室内にばかりいると、知らぬ間に脳にタンパク質が溜まってしまって「人が怖い！」となってしまうのはmDiaが原因。

以前「じゃあ、とりあえず日光を毎日浴びていれば大丈夫でしょ！」と思って、在宅ワークの合間に散歩の時間を40分取るようにしていましたが、それもどんどん忙しくなっていって、休憩さえ取れなくなってしまいました。

すると、どんどんどんどん「人が怖い」という感覚が強くなっていきます。

私は元々、電話をしたりメールをしたりするのが苦手です。
なぜなら、送った後に相手の気持ちをいろいろ想像してしまって「返事が怖い…」と居ても立ってもいられなくなってしまうから。

これって、基本的信頼感がないからというのもあるけれど、私が心に聞いてみると「あなたがメールや電話が怖いのは相手の感覚！」と言われるんですよね。

私が送った側の相手が、私の反応を気にしているから、それを受け取った私が「返信が怖い！」と恐怖を感じてしまう。

電話鑑定をしていた時も、私と繋がるお客様が、私に何を言われるのか分からなくて怖いから、その感覚が脳内ネットワークで繋がって「予約に並んでくださってるお客様が怖い！」とか「たくさんご予約があると息苦しくて窒息しそう！」となってしまっていたのでしょう。

こうやって人の感覚を受け取ってしまって「苦しい～！」となってしまうのは、自己犠牲をする快感がどこかにあるから。

自己犠牲をして「他人のために自分を削って苦しい…でも、なんて甘美！」なんてことになっているから、知らず知らずの間に人の感覚を受け取って苦しんでいる自分に酔っている。

酔って酩酊状態になって、「この苦しみがなくなったら生きている実感がなくなってしまう！」となってしまっているから、酔いから醒めてしまう前にまた新たな刺激を求めて渡り歩く。

「苦しんでる人いませんか～！」と、人の苦しみを背負うことでしか自分の感覚を感じられなくなっていく。

だけど、この状態の私って「人にイライラするのはもう嫌！」だと思っているし、「人に感情を振り回されて苦しい思いをしたくない！」とちゃんと思っているんですよね。

だけど、人からの苦しみを遮断して自分を優先して生きることにどこか罪悪感を感じてしまう。

「みんながこんなに苦しんでいるのに、私だけ毎日楽しいことをして暮らすなんて…」と、自分の楽しみをどんどん削って苦しい人生の選択をしようとするのです。

「なんで自己犠牲しちゃうの？」というと、母親に罪悪感を与えられているから。

母親にいつも「あんたは気楽でいいわよね！」と言われて不機嫌な母親に嫉妬されたり、何か新しいことをするたびに「それ、大丈夫なの？」と心配される。

究極だったのが、いろいろトラウマを取ってきて「もう大丈夫だろう」と思った頃に、母親に新しい彼氏を紹介した時のことです。

その彼氏は年収がとても高かったので、それを母親は喜んでくれるだろうと思って(年収が高いお金持ちの男性をつかまえてえらいでしょ！という自分の思いもあったのかもしれません)母親に伝えたら、「あんた…それ大丈夫なの？騙されてない？」と言われました。

そこから、仲良く過ごしていた彼氏との関係が悪化していきます。

当時の私は無自覚だったのですが、それまでは彼氏の優しさにきちんと応えて受けとめられていたのに、彼氏に優しい言葉を掛けられると途端にイライラして「放っておいてよ！」「嘘のくせに！」と発作が止まりません。

なんでこんなに彼氏にイライラしてしまうんだ…と悩んだ私は心に聞いてみました。
すると「母親に言われた言葉が原因で、彼氏を信用できなくなっている」と言われたのです。

そこで思い出したことは、私は20代ですぐに一人暮しを始めて滅多に実家に帰省しなかったのですが、なぜか彼氏が変わるごとにマメに母親に紹介するために実家に帰っていたのです。

それは30歳を過ぎてからもそうなのですが、半年に１回の頻度で変わる彼氏をなぜか毎回母親に会わせているのです。

そして、母親に会わせた直後に関係が悪化していることに気づいてしまいました。

私の両親は、私が小学生の頃から離婚するしないでよく揉めていて、母親は「あんな人と結婚したのは間違いだった。あんたらは結婚しなくても良いからね」と入れなくても良い暗示を入れられてくるのです。

私の恋愛関係が派手だったのは、父親のDRD４系の遺伝子を受け継いでいるからかもしれませんが、それ以上に「母親より幸せになったらなんとなくいけない気がする…」という刷り込みが自分の中に作られていたのも大きいでしょう。

いつも不幸でしんどそうで怒ってるか泣いているかヒステリックな母親を、私は知らず知らずの間に「自分のもの」にしてしまっていて、男性とお付き合いをするたびに豹変していました。
最初は優しく共感的に振る舞えるのに、付き合って親密になっていくほど感情の起伏が激しく相手に当たり散らすのです。

ある時、「あ…今の私は母親にそっくりだ」と気づいた時は真っ青でした。

気づかない間に母親の人生をトレースしてしまっていて、我が身を持って母親の辛い人生に共感しようとしていたのです。

だから、何をしても上手くいかないし、幸せになる選択肢を取らないし、常に失敗する方向へと歩んでいってしまいます。

「誰のために自己犠牲しているの？」というと、私の中の「かわいそうな母親」のためで、そうすることでしか母親の傷を癒せないと思い込んでいました。

それに気づいた瞬間、「もう私は自分の人生を生きて良いんだ…」とそれまで戦って苦労してきた自分の人生をリスペクトできたのです。

私は、母親がいないと生きていけないと思っていた。
でも、本当は母親の方が、私がいないと生きていけないと思っていたんですよね。

 

本日のメタファー：紫陽花

昨日に引き続き、『それ、あなたのトラウマちゃんのせいかも？』

いつも寝込んでいる母親の代わりに、苦しみを請け負おうとしているのかもしれないし、私の中の母親はいつも辛そうで、それを「なんとかしたい！」と実は思っていたんですよね。

無力な自分を恥じて生きてきたけれど、母親に出来ることはもう十分してきたんだと認めることで、母親の幻想から抜け出せるのかもしれません。